去年の秋、夫婦で京都に小旅行をした。
たまたま『ユトリロ展』に出くわした。
京都駅の伊勢丹の中にある美術館でやっていた。ユトリロの実際の絵をじっくりと鑑賞する機会を持つことがあまりなかったので、ラッキーなことであった。
母親がパリで、錚々たる画家達と浮き名を流していたというのは何となく知っていたが、ユトリロ自身がアルコール依存症治療のために絵を描いていたことは知らなかった。多分、それは有名なエピソードなのだろう。
ショップでユトリロの絵葉書とそれ用の額を買った。
新しくなった自分の部屋にしばらく置いてみた。
何となくしっくり来ない。妻に買ったピカソの絵の方がハッキリ見えて良かったかも。などと思っていたが、ふと阿修羅立像の絵葉書のことを思い出し、取り替えてみた。
なるほど、こちらの方が今の自分にとってはしっくりする。
黒い鉄瓶ともマッチするようだ。
改めて見ると、阿修羅像が魅力的に見える。
またお会いしたいものだ。と思った。