このブログの最初の頃にも記したのだが、入雛したての雛たちの様子がとても興味深い。
当養鶏場では、だいたい3週間隔で入雛する。
雛を養鶏場に受け入れることを入雛という。
孵化したばかりの雛たちが3週間ごとに、ピヨピヨと養鶏場にやって来る事になる。
入雛直後しばらくの間はーーー!
「オーイ、こちらにおいで!」って声をかけたり、パンパンと拍手したりすると、「何だ?」「何だ?」てな感じで、無邪気に無防備に近づいて来る。
多くの雛たちが、わざわざ餌を啄ばむのをやめて近づいて来る。
これは、『刷り込み現象』の現れではないだろうかと前々から思っていたが、どうやらそうらしい。
鳥などが生まれたばかりの頃、初めて目や耳にする動いて音を出すものを親だと思い込んでしまう、という『刷り込み現象』。
ところが入雛の翌日に雛たちの処へ行くと、彼らは一斉に逃げる。ほんの小さな物音に対しても逃げるという反応を決まったように示す。
ある一定の時間を過ぎると、身を守ろうとする防衛本能が、どの雛にも一斉に芽ばえるのだろうか?
とても面白いと思う。
入雛してから一晩中彼らと一緒に過ごしたら、この私を親だと思い込んでしまうのか‥‥
「何だか不思議だなぁ」と入雛の度ごとに思う。
それにしても、こういう勘違いしやすい習性を鳥達は、何故身に付けてきたのだろうか?