肉鷄飼育の業務に就いたばかりの頃。
鶏舎の中は、まさに別世界。
人間世界とは異なる鷄の世界。
飼育初心者の自分にとっては、鷄は見えるが、
鷄の様子、それを示す鷄の状態が中々
分からないし見えない。透明な闇の中。
しかし、飼育する日を重ねていくに従い、
そして注意深く見つめ続けていくほど、
鷄の状態が何となくだが見え始めてくる。
例えば暑がっているのか寒がっているのか。
快適なのか不快なのか。体調はどうか?
それは、自分とは無関係な生き物と繋がっていくような、繋がりが強くなっていく様な感じ。
その辺りの処が、初心者の自分が感じた飼育の面白さの一つ。
今も、まだまだ見えていないことが沢山ある。
どうして鷄がそういう行動をとるのか?
自分からの思考を離れて、鷄の世界を感じたい。
自分の都合を離れ、鷄にとってはどうなのか?『鷄の身になって発想して事実を捉えていく、』そんな体験をどんどん積んでいきたい。と、思う。